王国軍ユニコーン少年兵部隊駐屯地(ちゅうとんち)
ジョウイ
もう着替えたのかい、
2主?
気が早いなぁ。
そういう僕も、軍服なんか
脱ぎ捨てちゃってるけどね。
なぁ、2主?
ナナミはどうしているかなぁ?
きっと、きみが帰ってくるのを
指おりかぞえて
まっているんだろうね。
「うん。」 | 「そんなことしないよ。」 |
ジョウイ 僕もはやく、 ナナミに会いたい。 楽しみだなぁ・・・。 今夜は眠れそうにないや。 |
ジョウイ ははは、ナナミはそんなに おとなしくないか。 道場で秘密の特訓(とっくん) でもしながら、 2主を 待ってるのかもね。 |
寝る | 仲間と話す |
↓へ | 少年兵 家に帰れるのか。 うらやましいなぁ。 僕なんて一週間後だよ。 |
少年兵2 隊長は 何を考えているんだろう? こんな山奥を見張っても、 しょうがないんじゃないか。 | |
少年兵3 ・・・ふわぁぁ、 眠くなってきた。 |
ジョウイ
じゃあ、明日にそなえて
そろそろ寝ようか・・・。
少年兵
て、敵だ!!!
少年兵2
て、敵襲(てきしゅう)!!!
みんな、起きろ!!!
ジョウイ
敵襲!?
そんなバカな・・・。
王国軍と都市同盟の間には、
休戦協定が
結ばれたはずだぞ!?
(テントの外)
ジョウイ
こ、これは・・・・!!
みんな・・・
みんなが・・・
・・・死んでる・・・!?
ラウド
おおっと、
2主に
ジョウイか。
逃げるのは許さん。
ユニコーン少年兵部隊には、
ここで全滅(ぜんめつ)して
もらわなきゃ、困るんだ。
ジョウイ
ラウド隊長・・・!?
どうしてあなたが・・・!?
ラウド
『大人の事情』ってやつだ。
それ以上は知ってもムダさ。
では・・いくぞ!
(王国兵とのバトル)
ラウド
く、くそ・・・!
こ、こらまて!!
逃げるな!!!!!
ジョウイ
はやく、2主!
駐屯地(ちゅうとんち)の
外へ逃げよう!
ラウド
ええい、ちくしょう・・・!
子供が2人、逃げたぞ!!
追え、追うんだ!!
敵兵
はッ!
敵兵2
少年兵が2人、
逃げたぞ!!!
追え!絶対に逃がすな!!
ジョウイ
こんなところで死んだら、
ナナミが悲しむ・・・!
2主、走れ!
(洞窟の中)
ジョウイ
はぁ、はぁ・・・
ここなら・・・
しばらくは安全だ。
「油断は出来ない。」 | 「これで安心だ。」 |
ジョウイ そうだね。 |
ジョウイ 油断するなよ、 2主。 この洞窟、 そんなに奥行きがないから、 見つかったらおわりだ。 |
ジョウイ
まずは入り口を草でかくして、
っと・・・。
よし、これで大丈夫だ。
あとはやつらが、あきらめて
くれるのを祈ろう。
「静かだね。」 | 「ジョウイ、起きてる?」 |
ジョウイ |
ジョウイ |
ジョウイ
見張りは僕に任せて、
寝ていてくれ。
僕は・・・
眠れそうにないから。
「敵は何者だろう。」 | 「家に帰りたい。」 |
ジョウイ はっきり見たわけじゃ ないけれど・・・ あの兵装(へいそう)は 都市同盟の兵隊じゃない。 王国兵のものだった。 |
ジョウイ ああ、帰ろう。 必ず・・・! |
ジョウイ
2主、
実は・・・見たんだ。
味方のはずの
ルカ・ブライト皇子が、
みんなを・・・。
みんな・・味方の王国兵に
やられていたんだ。
「・・・なるほどね。」 | 「どういうこと?」 |
ジョウイ 2主、きみには 分かるっていうのか!? 僕には分からないよ、味方が 味方をおそう理由なんて! |
ジョウイ 分からない・・・ 分かるわけないだろ!? 味方が味方をおそう理由なんて! |
ジョウイ
『大人の事情』だなんて
ラウド隊長は言っていたけど、
そんな事情、
分かりたくもない!
・・・・・ごめん、
大声出しちゃって・・・。
・・・けれど、許せないんだ、
こんなこと・・・。
(画面が光る)
ジョウイ
な・・・何だこの光は?
だ、だれだ!
???
運命の糸を
たどるものたち・・・。
宿星の集うまえぶれ、
それを呼ぶ少年たちよ。
進みなさい。
ジョウイ
い、いまのは・・・?
進めったって洞窟は
ここで終わり・・・?
道が・・・・・開いてる!
2主、
道が開いた!
「進もう。」 | 「ここにいよう。」 |
ジョウイ そうだね。 進もう、2主。 奥へ入ったほうが安全だ。 |
ジョウイ ここにいたなら そのうち敵に見つかる。 今はこの洞窟の奥へ 進んだ方がいい・・・。 |
(何かが出現する音)
ジョウイ
この音は・・・
レックナート
ジョウイ
・・・・・・・!
レックナート
私はバランスの執行者
(しっこうしゃ)、
レックナート。
運命をつぐむ者たちよ、
あなたたちに
道を開きましょう・・・。
右手を封印球にかざすのです。
いかなる運命をも切り開く、
『始まりの紋章』の『力』が
与えられるでしょう。
「『始まりの紋章』・・・?」 | 「なぜ・・僕たちに?」 |
ジョウイ 本で読んだことがある。 すさまじい『力』を宿した、 世界を創世したと言われる 紋章だ。 ・・・まさか、そんな紋章が ・・・僕たちに? |
レックナート この一言で全てを片付けてしまうんですね、 |
レックナート
考え、そして決めるのです。
『力』はあなたたちに
平穏(へいおん)を
与えてはくれません。
きっと多くの人を
傷つけるでしょう。
あなたたちが『力』を
欲しないのであれば、
このまま元の世界へ
帰しましょう・・・。
ジョウイ
力・・・
紋章・・・
27の真の紋章の力だと
いうのか・・・。どうする?
2主?
「僕には『力』は必要ない。」 | |
↓へ | ジョウイ 『力』があれば・・・ みなを救えたかもしれない。 『力』があったなら・・・ 僕たちはみんなで キャロに帰れた。 2主、もう、 あんな思いはしたくないんだ。 力が必要だ。 |
ジョウイ 『始まりの紋章』の力があれば 戦争を終わらせることが できるかもしれない。 だから・・・ | |
ジョウイ 与えられた力でもいい・・・。 それで望みがかなうのなら。 お願いだよ、 2主。 | |
レックナート ジョウイ |
ジョウイ
2主・・・。
行ってみよう。
『力』ってのが
なんなのか・・・
それを確かめよう。
レックナート
最初はジョウイ・アトレイド、
あなたですね。右手を
封印球にかざすのです。
ジョウイ
・・・・!
紋章が・・・右手に・・・。
これで・・・力が・・・。
レックナート
では、2主、
前へ・・・。
2主、
あなたに宿った
『輝く盾の紋章』。
ジョウイ、
あなたに宿った
『黒き刃の紋章』。
それは『始まりの紋章』の
2つの相。
さぁ、行きなさい、
あなたたち自身で
運命をつぐむために・・・。
(外へ)
ジョウイ
う・・ううん・・・。
こ、ここは・・・
洞窟の外?
・・・いつの間に・・・?
・・・夢じゃない。
・・・右手に紋章が宿ってる。
大丈夫かい、
2主?
「大丈夫だよ。」 |
「もう疲れた。」 |
ジョウイ はは、よかった。 いろんなことが次々に 起こるから、参ってやしないか と心配だったんだ。 |
ジョウイ がんばろう、2主。 生きてここから脱出するんだ。 一緒にキャロへ帰ろう。 |
(誰かの足音)
ジョウイ
・・・・・!
しまった、敵が・・・!
王国兵
少年兵だ!!
見つけたぞ!!!
王国兵2
子供だと思って気を抜くな、
こっちがやられるぞ!!
ジョウイ
逃げよう!
この峠を越えれば、
キャロの街だ・・・!
ラウド
逃がすな!
少年兵部隊は、全滅しなければ
ならんのだ!
ジョウイ
くそ・・・崖か・・・!
ほかはどこも
敵兵だらけだし・・・。
「あきらめるな。」 | 「ここで死ぬのかな。」 |
ジョウイ ああ、あきらめるもんか! どんなことがあったって・・・ 死なせやしない! |
ジョウイ 大丈夫、 絶対に死なせやしないから。 |
ラウド
待てと言ったのにな。
命令違反は
重罪(じゅうざい)だ。
いますぐ
つぐなってもらうぞ。
とらえろ!!
(王国兵とのバトル)
ジョウイ
・・はぁ、はぁ・・・。
ちくしょう・・・!
このままじゃ・・
2人ともやられてしまう。
2主、
イチかバチか、
滝に飛び込むんだ。
僕がここで
敵をくい止めるから、
きみだけでも逃げてくれ!
「・・・わかった。」 | 「それはできない。」 |
↓へ | ジョウイ そんなこと言っている ヒマはない、 いそげ!! |
ジョウイ | |
ジョウイ 時間がない! 2主、 行くんだ!!! | |
ラウド やつらを逃がすな、 かかれ! (王国兵とのバトル) ジョウイ |
ジョウイ
この岩の印が目印だ。
覚えていてくれ、
2主。
僕らが生き延びて・・・
・・・離ればなれになったら、
その時は、ここに
戻ってくることにしよう。
ここで再開しよう。
約束だ・・・。
2主。
「2人一緒に助かろう。」 | 「わかった。」 |
ジョウイ ああ、これは2人が 一緒に助かるための 祈りの印にしよう。 |
ジョウイ 行け、2主! |
滝に飛び込む | 飛び込まない |
↓へ | ジョウイ 行け! おじけずいているのか? 2主、 きみなら大丈夫だ! |
ジョウイ ぐずぐずするなっ! 飛び込むって決めただろ? | |
ラウド かかれ! 逃がすなよ!! (王国兵とのバトル) ジョウイ |
ジョウイ
2主、
無事で・・・!!!
ラウド
く、くそっ!
2主が滝へ
落ちた!!
追え、逃がすな!!
ジョウイ
させない!!
ラウド
ほう、友を逃がすために、
犠牲(ぎせい)になるか?
泣けてくるが、無意味だな。
得にはならんぞ。
ジョウイ
うるさい!!!
僕にとって、
2主を守ること
には意味があるんだ!
ラウド
この状況で
なにを言っている?
おまえをとっつかまえて、
2主にも
追手を出すさ。
ジョウイ
『黒き刃の紋章』よ、
お前が本当に
『真の紋章』なら・・・・・!
僕に力を
与えてくれるのなら・・・!
ラウド
な・・・・・!