3章 つぐなえない罪
(ミューズ)
ナナミ
あ、あれ・・・?
いま、あの酒場へ
入っていったの、
ビクトールさんじゃ
なかった?
(酒場)
ナナミ
やっぱりそうだよ!!
ビクトールさんに
フリックさん!
無事だったんだ!!
ビクトール
おお、
2主にナナミ!
生きてたか!!
はっはっは、
これでも心配したんだぞ。
ナナミ
ぜんっぜん、
だいじょうぶだよ。
ね、2主?
「うん。」 | 「そうでもない。」 |
フリック ふーーん、けっこういい つらがまえになってきたな、 2主。 |
フリック ははは、まだまだだな。 2主。 ナナミの方がたくましいぞ。 |
フリック
ところで・・・
おまえたちも集団戦のことを
知っておいたほうがいいな。
今のままじゃ、
大勢に囲まれたときに
何も出来ないからな。
兵力勝負の
説明を聞くよな?
「うん。」 | 「もう知ってるよ。」 |
フリック (チュートリアル) |
フリック |
ビクトール
後で市庁舎のほうへ
いくんだが、おまえらも
一緒に来てくれ。
会わせたい人間がいる。
準備ができたら
声をかけてくれ。
ビクトール
お、用意はいいな?
それじゃ行くか。
衛兵
あ、これは
ビクトールさん。
ビクトール
よお、番兵。
アナベルいるか?
衛兵
え、ええ、おそらく
執務室(しつむしつ)
の方ではと・・・。
ビクトール
あいつ、あいかわらずか?
衛兵
ええ、このところお休みも
とってらっしゃらないようで。
ビクトール
昔からそういうやつさ。
責任感が強すぎて
手抜きができないんだ。
(執務室)
アナベル
いいかげんに腹を決めろと
言ってやりな。
ティントの連中は
いつだってそうなのさ。
口先でごまかすばっかりで
なんにもやりゃしない。
役人
は、はい。
アナベルさま、
まさに思い切った英断・・・
アナベル
おべっかを言ってる
ヒマがあったら、
さっさと行きな。
足より口の働く男は
出世しないよ。
役人
は、はい!
アナベル
ふーーーー、
おや、来てたのかい?
ビクトール。
ビクトール
いつもながら大変そうだな。
アナベル
まあね。
それよりも砦を
落とされたんだって?
ビクトール
まったく、面目ない。
アナベル
しかし・・・ルカのやつ、
休戦協定をこうも
あっさり破るとはね・・・。
ビクトール
やつは
血と炎に飢えた狼だ。
まともなことじゃ
太刀打ちできない。
アナベル
ところで・・・・
今日は何の用だい?
いつものバンダナ男じゃなくて
子供をひきつれて・・・。
ビクトール
あぁ・・・
こいつが2主、
おてんばが・・・・・・・
ナナミ
ナナミ!!!!
ビクトール
そうそう・・・
・・・・ナナミだ。
こいつらをあんたのところで
引き取ってくれないか?
しばらくは、おれたちと
いっしょに寝泊りさせるが、
いずれは戦いに・・・・・。
アナベル
そうだな、子供を戦いに
つれて行くわけには
いかないだろう・・・・・。
しかし・・・・・・・
2主とナナミ・・・・・。
2主、
おまえの育ての親はゲンカクと
いう名ではなかったかい?
ビクトール
!!
ナナミ
えーーーー?
どうして???
どうして、
ゲンカクじいちゃんのことを
知ってるの????
アナベル
ゲンカク老師が2人の養子を
とったと聞いている・・・。
その名が2主と
ナナミだったはず・・・・・。
ナナミ
ゲンカク・・・老師?
ビクトール
まさか・・・・
あの・・・・・。
アナベル
ビクトール・・・・・
2人にはいずれ私から
その話をする。
それまでは・・・・・・。
2主、ナナミ、
ゲンカク老師は元気に
されているかい?
ナナミ
ゲンカクじいちゃんは・・・
一昨年、死にました・・・。
アナベル
そうか・・・・・・・・
けっきょく、我らは罪のつぐないを
できなかったな・・・。
「罪のつぐない?」 | 「じいちゃんは有名なの?」 |
アナべル |
(外)
ビクトール
ふう、話はついたな。
それにしても・・・
おまえらが英雄ゲンカクの
養子とはな・・・。
「じいちゃんが有名なの?」 |
「驚いた?」 |
ビクトール そうか、おまえらは 知らないんだな。 まぁ、その話は アナベルから聞いてくれ。 |
ビクトール |
ビクトール
それじゃあ、
おれは酒場にいるから・・・。
おまえたちは適当に
見物でもしていきな。
つかえれたら、
戻ってくるといいさ。
じゃあな。
(酒場へ)
ナナミ
そうだね、行こう。
ビクトールさんたちも
待ってるし。
ビクトール
おお、来たか、
おまえら。
さっき、
アナベルから使いがあってな。
明日の朝、市庁舎
(しちょうしゃ)まで
来てくれってよ。
良かったな、
ゲンカクのことを
教えてくれるらしいぜ。
「うれしい。」 | 「別にうれしくない。」 |
ビクトール |
ビクトール |
傭兵
ビクトールさん、
さぼってないで
お願いしますよ。
装備(そうび)が
足りないんだから。
傭兵2
戦いの前なのに
余裕(よゆう)ですね。
みなわらなきゃな。
ナナミ
なんだか、
他の傭兵(ようへい)
さんたち、忙しそうだね。
ひょっとして、また・・・?
フリック
ああ、アナベルからの
要請(ようせい)でな。
王国軍の足止め役を
することになった。
また命がけの戦いだ。
ナナミ
・・・好きだね。
あきれちゃうよ。
ビクトール
ははは、まあそう言うな。
戦場(せんじょう)でしか
生きていけない男ってのも
いるんだ。
ナナミ
ビクトールさんたちは
いいけど・・・
2主、
もう戦いに関わっちゃ
ダメだよ。
「ナナミ、僕は戦いたい。」 | 「うん、わかった。」 | ||
ナナミ !!! なに言ってるの、 2主!! |
(↓の待つヘ)
| ||
(砦で戦った場合) | (砦で逃げた場合) | ||
フリック ふーーん、 言うようになったな、 2主。 どうだビクトール、 2主も いっぱしの腕前だ、 一緒につれていくか? |
フリック なんだ、2主 一緒に戦いたいのか? よぉし、 おれが腕前を見てやろう。 | ||
「おねがいします。」 | 「やめておく。」 | ||
フリック 安心しな。 手はぬいてやる。 (フリックとバトル) フリック ビクトール フリック |
フリック はは、おじけずいたのか? まぁ、そんな覚悟(かくご)なら 戦場に出ないほうがいい。 (↓の待つヘ) | ||
ビクトール まぁ、これぐらいの年で 戦場に出るのは めずらしくない。 おい、2主、 おまえも行くか? | |||
「行きます。」 | 「やっぱりやめます。」 | ||
ナナミ 2主、 何言ってるの!!! ダメだよ、 ぜっっっっったいに、 ダメ!ダメ!ダメ! フリック ナナミ フリック |
ビクトール なんだ、おじけずいたのか。 ・・・まぁ、いいけどな。 | ||
フリック ナナミ、 怒って出ていっちまったか。 結局、最後までゆるして もらえなかったのか? ・・・・そうか。 ま、気にするな。 おまえのことを大事に 思ってるから止めるんだ。 大事な人間に 死なれることほど、 つらいことはないからな。 あとでちゃんと、 仲直りしろよ。 |
(待つ)
ビクトール ナナミ | ||
「うん。」 | 「いやだ。」 | 「だいじょうぶだよ。」 | 「ケガしてなきゃいいけど。」 |
フリック ははは、けんかしても、 すぐ仲直りできるのは 姉弟のいいところだな。 |
フリック 強情なやつだな。 そういうところは アネキにそっくりだ。 |
ナナミ うん、そうだよね!! ビクトールさんも フリックさんも あんなに強いんだもん。 きっと平気な顔で 帰ってくるよね。 |
ナナミ だいじょうぶだよ、 ビクトールさんも、 フリックさんも強いもん。 平気な顔で帰ってくるって。 |
ビクトール ビクトール |
ナナミ みんな、帰ってきた!! ビクトールさんも フリックさんも 帰ってきたよ!!! ビクトール フリック (↓酒場へ)
| ||
「いいよ。」 | 「まだだ。」 | ||
↓ | ビクトール いそげよ。 あんまりのんびりして いられないんだ。 ビクトール | ||
ビクトール フリック ソロン・ジー ビクトール フリック (ソロン・ジーとのバトル) ソロン・ジー フリック |
(酒場)
ビクトール
みんな、よくやってくれた。
今日は食べて飲んで、
ゆっくり休んでくれ。
ビクトールと話す | 酒場を出る |
ビクトール |
- |
寝る |
まだ寝ない |
ビクトール |
ビクトール 元気だな。 適当なところで 寝ておけよ。 |
(朝)
ナナミ
おっはよーー、
2主!
よく眠れた?
今日はアナベルさんのところに
行くんだよね。
ナナミ
それじゃあ、
さっそく市庁舎へ・・・・・・。
・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・・
!!!!!!!!!
2主!!!
あ、あれ・・・・・・・!!!
あの、ずーーっと向こうにいる
青い服・・・・。
ジョウイじゃない?
み、みえなくなっちゃった!!
追いかけるよ、
2主!
「うん!」 | 「みまちがいだよ。」 |
ナナミ だよね!? ぜったいそうだよね!? 早く!走って!! |
ナナミ |
ナナミ
はぁ、はぁ・・・。
おかしいな・・・。
どこ行っちゃったんだろ?
「もう少し探そう。」 | 「ちがう人だったんだよ。」 |
ナナミ そうだね!! ぜったい、 この辺りにいるはずだもん! |
ナナミ そんなことない!! ぜったい、ぜったい ジョウイだったもん!!! もう少しさがそうよ、 ぜったいこのあたりに いるって!! |
(市庁舎)
アナベル
来たね、2主、
ナナミ。
聞いてるよ、お入り。
・・・・・・どなた?
ジョウイ
はじめまして、アナベル市長。
ジョウイ、アトレイドです。
アナベル
・・・失礼、
いったい、どういった・・・?
ジョウイ
2主とは、
キャロの街からの
幼なじみです。
ともにゲンカク師範(しはん)
のもとで学びました。
アナベル
・・・・・友人の姿が
見えないようだけど・・・?
ジョウイ
少し遅れると思います。
僕はすこし私用があったので
彼らより先に来ました。
アナベル
そう・・・。
・・・じゃあ、どうぞ、
ジョウイ。
それで、用とは?
ジョウイ
・・・ごめんなさい。
アナベル
・・・・・?
ジョウイ
・・・あなたの命を、
もらいにきました。
(外)
ナナミ
2主、
ジョウイは見つかった?
・・・そっか。
やっぱりだれかと
見まちがえたのかな?
「もう少し探そう。」 | 「市庁舎へいこう。」 |
ナナミ でも、これだけ探しても いないんだし・・・ みまちがいだったのかも。 アナベルさん、 きっと待ってるよ。行こう。 |
ナナミ そう・・・だね。 しかたないよね。 うん、行こう。 |
衛兵
やあ、話は聞いてるよ。
アナベルさんから
呼ばれてるんだろ?
さっききみらの友達が来て
先に通したよ。中で
待ってるんじゃないかな。
ナナミ
友達・・・?
それってどんな子?
衛兵
ていねいな話し方の
男の子だよ。青い服を着てた、
長い髪を後ろで束ねてる。
ナナミ
!!!!!!!!!
それって・・・・・・・
ひょっとして・・・・・
やっぱり・・・・・・・
ジョウイ!!!!!!
行こう、2主!
ジョウイが待ってるよ!!
「行こう!」 | 「ちょっと待って。」 |
ナナミ うん、行こう! |
ナナミ 急ごうよ、 2主!! |
(市庁舎)
ナナミ
ごめんなさい、アナベルさん。
遅くなっちゃって・・・!!!
アナベル
う・・・うう・・・・。
ナナミ
アナベルさん!!!
そ、そのケガは・・・・・
!!!
アナベルさん、しっかりして!
アナベル
2主・・・
ナナミ・・・
来たね・・・・・。
ナナミ
しゃべっちゃダメだよ!!!
ああ、血が・・・
こんなに・・・!!
2主、
お医者さん、
お医者さんを呼んで・・・!
事務官
アナベル様、
王国軍が市内へ侵入しました!
手引きしたものが
いるようです・・・・・。
!!!
ア、アナベル様・・・!?
そ、そのおケガは・・!!!
き、貴様ら!!
なにをしたのだ!!
説明しろ!!!
ナナミ
ちがうよ!!
私たちが入ってきたら、
もう・・・・・!
アナベル
刺したのは・・・
ジョウイだ・・・。
ジョウイ・アトレイド・・・。
ナナミ
・・・・!!!!!!
事務官
アナベル様!!
しっかり!!
しっかりしてください!!!
ああ・・・。
こんなことが・・・・!!!
そうだ医者を・・・!!
医者を呼ばねば・・・!!!
ナナミ
ウソだよ・・・。
ジョウイがこんなこと・・・
出来るわけないよ・・・。
アナベル
2主・・・
「しゃべらないで!」 | 「だいじょうぶですか?」 |
アナベル ・・・はやく・・・ 逃げなさい・・・・・。 王国軍は・・・・ 一番に ここを目指してくる・・・。 は・・・はやく・・・・・! |
ナナミ
で、でも・・・
・・・・・・・。
アナベル
都市同盟が・・・
我が父が・・・・・
ゲンカク老師にしたことを・・
どうかゆるしてほしい・・・。
ナナミ
しゃべっちゃダメ!!
なんだかわからないけど、
しゃべっちゃダメだよ!!
アナベル
私・・・・の・・・・
最後の願いだ・・・
死ぬな・・・
2主・・・
ナナミ・・・・・。
生きて・・・・・・。
さ・・・さぁ・・・早く・・
早く行け!!!!!
ナナミ
・・・・・・・・・・・・。
(外)
ビクトール
くそっ!!!
王国のやつら、
もうこんなに!!
フリック
中から門が開けられたんだ、
この機会は見逃して
もらえないさ。
ナナミ
ビクトールさん!!
フリックさん!!
フリック
おお、無事だったか
2人とも!!
ビクトール
2主、ナナミ!!
また負けだ!!!
ミューズから逃げるぞ!
「また逃げるの?」 | |
ビクトール サウスウィンドゥだ。 あそこには まだましな軍隊がいる。 無事でな、2主、 ナナミ。 |
ビクトール |
ナナミ
ビクトールさん、
フリックさん・・・。
行っちゃった。
2主、
街の外へ逃げるよ!!
王国兵
へへへ、なんだ、子供か。
まぁ・・・こずかいくらい
かせいでおくとするか。
(王国兵とのバトル)
王国兵2
だらしねぇなあ、
子供にやられるなんて。
じゃあ、おれが・・・。
(王国兵とのバトル)
小隊長
ほぉ、
なかなかやるようだな。
よぅし、それでは、
おれさまの腕前を
みせてやろう!
(小隊長とのバトル)
ナナミ
2主、出口だ!
外に出られるよ!!
(外)
ナナミ
なんとか、逃げのびたね。
ビクトールさんたち、
サウスウィンドゥへ
行けって言ってたよね?
サウスウィンドゥは
コロネの村から
船に乗って・・・?
・・・ええっと、
とにかくまずはコロネの村へ
行こう!!
(コロネ)
ナナミ
よかった、まだここまでは
王国軍も攻めてきてない
みたいだよ。
早いところ船に乗って、
湖をわたろう。