8章 凶行
(クスクス)
ビクトール
いるいる、
王国兵でいっぱいだぜ。
とりあえず、
帰るとするか?
「そうだね。」 | 「帰ろう。」 |
ビクトール ようし、 そうこなくっちゃな。 ん?なんだありゃ?? 広場の方で演説してる みたいだな・・・。 隠れてながめようぜ、 2主。 (↓へ) |
ビクトール ん?そうかぁ?? まぁ、おまえさんを危ない目に 合わせないってシュウに 約束してきたからな。 王国兵 ビクトール (城へ) |
クラウス
聞け、この街は
ハイランド王国の
支配下にある。
秩序を乱すものは民、兵を問わず
ハイランドの法に照らして
きびしく罰する。
住民
そ、それでは・・・
私たちの命は・・・・。
住民2
ハイランドの兵は
油断ならないと・・・。
キバ
つまらぬウワサにすぎん!
皇王アガレス・ブライト様の
名のもとに、
そのようなことは起こらないと
このキバが約束する。
住民3
あ、ありがたい・・・・・・。
住民4
戦いさえ終わるなら、
王国軍もデュナン軍も
関係ない。
ビクトール
グリンヒルでもそうだったが、
市民が王国軍に
反抗してるからな・・・。
街の人間を味方に
つけておくのはかしこいぜ。
まぁ、相手が
キバの親子だってことは
わかった。
それでもじゅうぶんさ。
帰ろうぜ、2主。
クラウス
2主どの。
ビクトール
ヤバい、見つかったか!?
「なんだい?」 | 「逃げよう。」 | |
クラウス やはり、2しゅどの でしたか。 たった2人でこの地へ 来られるとは、 おそれいりました。 |
ビクトール (城へ)
| |
「・・・ジョウイは?」 |
「・・・・・・・・。」 | |
クラウス 彼は王都ルルノイエに 行っています。 皇女ジル・ブライトさまとの 婚約の式典に出ている頃です。 我らには 関係のないことですが・・・。 2主どの、 今度の戦いは 全力で戦わせてもらいます。 それでは、失礼。 こちらも戦いの準備で 忙しいですからね。 ビクトール |
クラウス このところのいきおいは 大変なものですね。 ですが、ここらで そのいきおいも 終わりでしょう。 全力で戦わせて いただきます。 それでは、失礼。 こちらも戦いの準備で しなくては・・・。 ビクトール |
(城)
シュウ
2主どの、
無事でしたか。
(「なんだい。」を選択した場合) |
(「逃げよう。」を選択した場合) |
ビクトール アップル |
ビクトール アップル |
シュウ
なに、問題はない。
相手が正面から攻めてくるなら
こちらも正面から迎えうつ。
前とは将の数も質も
かわっていることを見せる。
フリック
やっと、まともに戦争が
出来るように
なったってことか。
ビクトール
今回のあんたの作戦は?
シュウ
心配か、ビクトール。
この戦い、策などいらない。
これまでにつちかってきた戦力で、
十分対処できるはずだ。
2主どの、
出陣の合図をおねがいします。
「よし、出陣だ。」 | 「ちょっと待ってくれ。」 |
(↓へ) |
シュウ |
シュウ
全軍に命令を出せ。
キバ
ふん、ノースウィンドゥ城に
とじこもって
ふるえているかと思ったが、
うってでてくるとはな。
良い度胸だ。
クラウス
父上、油断なさらぬよう。
相手も自信があるから
出てきたのでしょう。
ラウド
いいか、おまえら
おれが代理だからって
ナメるんじゃないぞ。
第3軍におくれだけは
とるなよ!
ビクトール
さぁて、
やっと互角に戦えるぜ!!
フリック
油断するなよ。
ビクトール
わかってるって。
フリック
ようし、2主、
あの部隊はおまえに任せるぜ。
ラウド
うぅ・・・
こっちにくるのは・・・
2しゅ!!
お前か!!!!
(ラウドとバトル)
ラウド
くそぉ・・・
ジョウイの部下になり・・
おまえに負け・・・・・
おれの人生いったい・・・。
クラウス
第4軍の代理が退却しました。
戦況(せんきょう)は
我が方に不利です。
キバ
うむ・・・
いったん、
全軍を城内へ
戻せ。立て直すぞ。
ビクトール
おおっと・・・
敵さん、引いていくぜ。
あっさりしたもんだな。
フリック
どうする?
追うか?
シュウ
深追いするな。
こちらもひがいが大きい。
ここでとどまろう。
アップル
だいかつやくでしたね、
2主様。
「そうかな?」 | 「それほどでも・・・。」 |
シエラ まったく、 人間というやつは・・・ すこしほめると すぐ調子にのりおる。 |
テレーズ けんそんなさらずとも 2主様の戦いは、 みなが見ていましたわ。 ゆうかんでした。 |
(ハイランド)
アガレス・ブライト
ジル・・・
本当によいのだな。
ジル・ブライト
はい・・・・。
私は・・・
ジョウイ・アトレイドを
夫といたします。
アガレス
うむ・・・ならば認めよう。
側近
それではジルさま、
これ以降(いこう)は
アガレス様、ルカ様、
ジョウイ様、それに私のみでの
儀式(ぎしき)となります。
ジル
はい・・・
失礼いたします。
ルカ・ブライト
ふふふ・・・・。
アガレス・ブライト
それでは、これより
ハイランドの忠実なる臣下、
ジョウイ・アトレイドに
騎士の称号(しょうごう)を
与える。
ジョウイ
ジョウイ・アトレイドは
ハイランド皇王
アガレス・ブライトに
忠誠(ちゅうせい)を
ちかうことを
血を持って示す。
側近
ジョウイ・アトレイド。
短剣で自らの左腕を斬り、
その血を杯(さかずき)に
受けよ。
ジョウイ
・・・・・・。(斬る音)
ルカ・ブライト
・・・何度みても、
悪趣味(あくしゅみ)な
儀式(ぎしき)だな。
側近
ルカ様・・・!!
これは正式な騎士の・・・
ルカ・ブライト
分かっている。
次は皇王が
その血を飲むのだな。
アガレス・ブライト
口をつつしめ、ルカ。
側近
ジョウイ様・・・
杯をこちらへ・・・。
ジョウイ
我が血を、忠誠の印とせん。
側近
それではアガレス様、
どうぞ・・・。
アガレス・ブライト
うむ。
騎士ジョウイ・アトレイド、
おまえの血を我が身体の
一部とする。
これで、おまえは
我がハイランド王国と
ブライト王家に忠実なる・・
騎士・・・
として・・・・・・!?
側近
・・・・・・アガレス様?
アガレス
ばかな・・・・・!
側近
アガレス様!?
アガレス様!!
アガレス
う、こ・・・
これは・・・!
側近
おまちください!!
すぐにも医者を
呼んでまいります!!!!
ルカ・ブライト
ふ・・・ふふ・・・・・・
ふははははははははは!!!
アガレス・ブライト
お、おのれぇ・・・
これは毒・・・・。
や、やはり・・・貴様は・・
しかし・・どうやって・・・!
ルカ・ブライト
ふん。
これでやっと
ジャマ者がひとり
消えるというわけだ。
アガレス・ブライト
き、貴様は・・・
父を・・・その手にかけるか!
ルカ・ブライト
ふん。
バカを言うな!!!
貴様が父などと
ざれごとを!!
アガレス・ブライト
な・・なにを・・・。
ルカ・ブライト
忘れた日はない・・・。
我が母を見捨て・・・
1人逃げ延びるお前の姿を。
ふん・・・
・・・もう死んだか。
ジョウイ
う、うぅ・・・・。
ルカ・ブライト
よくやった
ジョウイ・アトレイド。
それにしても・・・
解毒剤(げどくざい)を
飲んでいるとはいえ、血管に
毒を仕込むとはな・・・。
ふふ・・・
あきさせない男だ・・・。
シュウ
2主どの、
今は次の戦いに
備えてください。
準備ができたら、私に声を
おかけください。
シュウ
準備はよろしいですか?
「いいよ。」 | 「ちょっと待って・・・。」 |
(↓へ) |
シュウ |
アップル
行きましょう!
キバ
2主、来たか。
さすがゲンカクどのの息子だ。
クラウス
ねらうは
2主どののみ。
一気に本隊を叩きましょう。
キバ
うむ、全軍に伝えろ、
風のごとく進撃せよとな。
テレーズ
みえてきましたね、
敵です。
アップル
まっすぐ
2主様を
目指しているようです。
2主様、
気を付けてください。
クラウス
参ります。
(クラウスとのバトル)
クラウス
・・父上・・!
キバ
下がれ、クラウス。
(キバとのバトル)
キバ
ば・・・ばかな・・・・!
お、おのれぇぇ、
こんなところで!!!
クラウス
父上、申し訳ありません・・。
この私の胸に
さくはのこっていません。
アップル
敵は戦意を失っています。
降伏(こうふく)するものは
受け入れてください。
キバとクラウスの親子は、
とらえるようおねがいします。
シュウ
2主どの、
これでクスクスの街も
デュナン軍の手に
落ちましたな。
「キバ親子は・・・?」 | 「みんな、ごくろう。」 |
(↓へ) | アップル 本当に・・・ デュナン軍も 強くなりましたね・・・。 |
シュウ
どうやら、キバの親子を
とらえたようです。
フリック
敵の大将だ。
こっちがキバで、
こっちがクラウス。
ビクトール
さすがは、一軍の将だぜ。
最後まで
てこずらせてくれたな。
キバ
貴様ら、
下郎に名をよばれる
すじあいはない。
すぐにもこの首を
おとしてもらおう。
シュウ
キバ将軍は
有能(ゆうのう)な将。
また、息子のクラウスの才も
確かなものがある。
・・・2主どの、
彼らのなわをとき、
我らの仲間に引き入れる
ことをお勧めします。
「我らに協力してください。」 | 「ゆるすわけにはいかない。」 |
キバ お断りする。 我らはハイランド皇王 アガレス・ブライト様に 忠誠の誓いをたてた身。 敵軍にねがえるなど、 武人の名が泣くわ。 |
シュウ |
クラウス (↓へ) |
シュウ 2主どの、 ざれごとはおやめください。 リーダーたるものの態度では ありません。 |
フリック らしくないぜ、 2主。 | |
ビクトール ・・・なんだかお前、 変わったな。 初めて会った時は そんなんじゃなかったと 思うが・・・。 |
同盟軍兵士
ハ、ハイランドの間者
(かんじゃ)から
連絡が入りました!
シュウ
なんだ?
同盟軍兵士
ハイランド皇王
アガレス・ブライトが・・
急死したようです!
キバ
き、急死だと!?
バカな・・・!!
クラウス
そ、それでは皇王は・・・。
同盟軍兵士
ルカ・ブライト!
ルカ・ブライトが皇王に即位
(そくい)したようです。
フリック
・・・・おいおい・・・。
ビクトール
じょうだんじゃねぇな・・・!
クラウス
くっ・・・
ア、アガレス様は・・・
ルカさまに
暗殺されたんだ・・・・!
キバ
・・・・・。
シュウ
ルカ・ブライトの望みは
単なる戦いではない。
都市同盟全市民、
すべての命をうばうことだ。
それは、都市同盟だけではなく
ハイランドそのものも
食い尽くす恐るべき欲望だ。
キバ将軍、
ルカ・ブライトを倒すため
あなたの力を借りたい。
キバ
・・・・・・・・・・・・。
クラウス
・・・父上。
キバ
・・・・・・・・承知した。
2主どの。
主を変えるは、武人の恥なれど
あえて汚名をきましょう。
あなたとともに
戦わせてください。
クラウス
私はあなたに
かなわなかったようです。
しょせんは私1人の才。
あなたと、あなたのもとに
集った仲間に、かなうはずが
なかった・・・。
今日からは、
私の才もあなたのために
使わせてください。
(大広間)
シュウ
来ましたか、
2主どの。
フリック
また、軍師どのの、
お話があるそうだ。
シュウ
よろしいですか、
2主どの。
では、説明します。
クスクスの街を
落としたことで、湖の周辺は
こちらの手に入りました。
かなり、
移動も楽になったのでは
ないでしょうか。
ビクトール
なんたって、
キバを仲間につけることが
出来たからな。
コロネの王国軍が
逃げちまって、戦わずに
こっちの手に入った。
シュウ
ただし、これでも
まだ王国軍には及ばない。
アガレスが死に、
ルカが皇王になった今、
一刻のゆうよもなりません。
ルカ・ブライトが前線
(ぜんせん)に出てくる前に、
こちらも準備を
整える必要があります。
「うん・・・。」 |
「・・・・・。」 |
シュウ そこで、 北方のマチルダ騎士団と 連絡をとろうと思います。 マチルダ騎士団はミューズ市と 並ぶ軍事力を持つ 強力な騎士団です。 |
シュウ
2主どの、
マチルダ騎士団領
ロックアックスに行き、
騎士団長ゴルドーに
協力を呼びかけて
いただきたい。
ビクトール
ロックアックスか・・・。
だがロックアックスへ
行くには、
ミューズを通らなきゃな。
ミューズはまだ
王国の支配下だぜ?
シュウ
少人数でグリンヒルの
北東の森を超え、そこから
マチルダへ入ってください。
騎士団領についたら、
迎えがきているはずです。
ビクトール
よぉし、安心しろ
2主。
おれも一緒に行ってやる。
フリック
ビクトールが行くんじゃ
不安だな。
おれも一緒に行こう。
ナナミ
もちろん、お姉ちゃんも
連れていくよね。
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